ジョルジュ・サンド作『フランソワ・ル・シャンピ(孤児フランソワ)』を読む(全文)

ジョルジュ・サンド(1804 – 1876)作、田園小説『フランソワ・ル・シャンピ(孤児フランソワ)』(1847)を読む

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ジョルジュ・サンドは生まれたのはパリだが、子供時代はフランスの中央部の田舎で暮らしていた。そこでの方言がこの作品には少なからず使われる。小説のなかでは架空の地名が用いられるが、ジョルジュ・サンドの暮らしていた地方の実際の名はアンドル県(Indre)、ベリー(Berry)、ノアン(Nohant)、ラ・シャトル(La Châtre)などであり、その地方の方言はベリション berrichon と呼ばれている。フランソワ・ル・シャンピの長い序文は田舎の美しさを文章にするときに、どうしても方言を使いたいのだが、それでは都会の人間に読めない部分ができてしまうという問題が友人との対話形式で論じられている。
また、ジョルジュ・サンドは自分自身に関する形容詞や過去分詞を女性形にせず男性形のままで用いることに決めていた。

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